前検とは
競艇は大会が開催される前に「前検日」というものがある。
選手はレース開催日の前日12時までに競艇場内で受付、物品検査を済ませる。
その後身体検査、モーターとボートの抽選。レース場水面の試走、スタート練習をする。簡単に言うと前検とはこういうこと。
この前検日の12時に遅刻をすると、「前検日遅参」としてその節の全レースの出場が停止。その上で日本モーターボート競走会の懲罰委員会に掛けられて出場停止及び罰金となる。
俺
前検日の流れ
1.会場入り
レース開催日の前日。12時までに選手は会場に入る。
SGの場合は10時まで。
さっきも書いたが、これに遅れるとその説の大会全て出場停止、懲罰委員会に掛けられて出場停止、及び罰金となる。
2.物品検査
スマホ、携帯などの通信機器の持ち込み、アルコールの持ち込みが禁止されている。
通信機器持ち込みで厳しい罰則を受けた選手もいた。
3.身体検査
血圧、健康チェックなどの身体検査をする。
熱が出ていたり、病気が発見されると不合格となる。
4.抽選会
ボートとモーターの抽選をする。
ショッピングモール、商店街の抽選会であるようなガラガラ回す抽選機で抽選する。
良いモーターか、悪いモーターかで、成績がめちゃくちゃ左右される。
手入れ、整備も大変だし、調整をミスるとアウト。
以前はプロペラ持参だったが、今はモーターとセット。
俺
マジでここ重要。
5.モーターとプロペラの調整
抽選でゲットしたモーターとプロペラの整備、調節をする。
悪いモーターを引いた選手はここが腕の見せ所。
6.前検タイムを計る
整備したボートを使い、タイム測定をする。
前検タイムとして、ボートレース公式に記載される。
このタイムもレース当日、予想するのにめちゃくちゃ参考になる。
7.宿泊施設へ
前検日に集合してから、選手は外部との接触を絶たなくてはいけない。
その為に宿泊施設は運営が用意する専用のものを使う。
今まで前検日不合格はあったのか
2007年2月、浜名湖競艇場でのダイヤモンドカップに出場予定だった吉川元浩選手の持ちプロペラが配送トラブルで前検日に間に合わなかった。
仕方なく競艇場で用意したプロペラを使って前検タイムを計ったが、他の選手とのあまりの性能差に選手と競走会が話し合い、公正なレースはできないと判断。前検不合格で帰郷となった。
今回は配送トラブルが原因だった為、吉川選手に責任はなく、懲罰委員会にもかけられることはなかった。
2007年3月、平和島競艇場での総理大臣杯に出場予定だった今村豊選手が、前検の身体検査で尿管結石が悪化が理由で不合格となり欠場した。
2016年12月 平和島競艇場でのクイーンズクライマックスシリーズに出場予定だった魚谷香織選手、前検の身体検査でノロウイルス性腸炎の疑いが理由で欠場となった。
他にも、悪天候、天変地異による交通機関の乱れが理由だとしても前検日遅参については欠場となる。
選手登録票の忘れについても、選手登録票不携帯で前検日不合格となり、その説のレース出場禁止、懲罰委員会にもかけられる。
厳しいって思うかもしれないけど、公正なレースが絶対の競艇ではこれくらい当然と言えるだろう。
むしろ前検日があるからこそ、モーター情報、前検タイムの情報が流れてきて、更に競艇予想サイトの情報精度が上がる。
こうしてみるとかなり大事なイベントと言える。
俺